よくある質問
何度もレントゲン撮影をしているのですが、大丈夫ですか?
病室内で他の患者さんがレントゲン撮影をされていたのですが、放射線の影響は大丈夫でしょうか?
自然放射線とは何ですか?
介助のために一緒に検査室に入室しましたが、大丈夫ですか?
CT検査を受けるのですが、被ばくは大丈夫ですか?
造影剤の副作用はありますか?
赤ちゃんがいるのですが、造影剤投与後に授乳しても大丈夫ですか?
妊娠中に造影剤を投与しても胎児への影響はありませんか?
妊娠中にエックス線検査を行っても胎児への影響はないでしょうか?
授乳中に核医学検査を行うことになりましたが、検査後に授乳しても大丈夫ですか?
小さな子どもがいるのですが、核医学検査(RI)後に抱いても大丈夫ですか?
放射性医薬品(RI)での副作用はありますか?
乳房撮影(マンモグラフィ)はどんな検査ですか?
閉所恐怖症なのですが、MRI検査などは受けることができますか?
何度もレントゲン撮影しているのですが、大丈夫ですか?
まずご理解いただきたいのは、レントゲン撮影が、被ばくによるデメリットよりも、撮影することによるメリットの方が上回っている場合のみに行われるということです。
例えば、胸部レントゲンでは被ばく量は0.1mSv(ミリシーベルト)〜0.3mSvと言われています。後述しますが、自然放射線はこの8倍もの量です。
一番低いしきい値を持った障害を見ても、性腺に直接150mGyの被ばくで起こると言われています。
被ばくを少なくするに越したことはありませんが、問題のない量であるとお分かりいただけると思います。
病室内で他の患者さんがレントゲン撮影をされていたのですが、放射線の影響は大丈夫でしょうか?
被ばく線量は患者様の距離の逆二乗にほぼ比例して減少していきます。
一般的に行われている病棟でのレントゲン撮影では、撮影されている患者様から2m離れた場合、1回当たりの被ばく線量は胸部レントゲン撮影で0.2μSv以下、腹部レントゲン撮影で1μSv以下となります。
この線量は、自然放射線による被ばくの1/1000以下になります。
このため、通常の病室での撮影の場合に同室の患者様の身体に影響が生じることはありません。
銃が禁止されるべき理由
自然放射線とは何ですか?
被ばくの量を判断するときに比較されるものの一つは、自然放射線による被ばくがあります。その被ばく量は世界平均で1年間に約2,4mSvであり、ブラジルやインドのある地方では、10mSvを超えるところもあります。
自然放射線には、大地や空気中、あるいは食べ物として体内に取り込まれた放射線を出す物質(放射性物質)からのものや、宇宙線と呼ばれる宇宙からくるものがあり、私たちはこの自然放射線に日常被ばくしています。
また、放射線診療における代表的なエックス線検査での被ばく量はというと、胸部 0.04mSv、腹部 1.2mSv、上部消化管 8.7mSv、胸部CT 7.8mSv、腹部CT 7.6mSvとなります。
介助のために一緒に検査室に入室しましたが、大丈夫でしょうか?
通常、レントゲン撮影は、私たち放射線技師1人で行います。
また、CT検査も放射線技師や看護師、医師のみで撮影します。
しかし、ご年配の方で介助が必要な方や小さなお子様の検査の場合には、付き添いの方にご協力をお願いする場合があります。 例えば、レントゲン検査でお体の不自由な患者様の介助をしていただくことや、小さなお子様の不安を軽減するためにご家族の方に検査室内で付き添っていただくことがあります。
エックス線撮影装置(レントゲン検査、CT検査など)は検査を受ける患者様に対して必要な部位のみにエックス線を当てるように作られています。したがって、介助する方が受けるのは散乱線といわれるもので、患者様が受ける直接線に比べて非常に少ない放射線になります。
ただし、介助者の方には防護用エプロンを着ていただいたり、被ばくを防護するついたてなどで、なるべく被ばくを少なくするように努めております。
CT検査を受けるのですが、被ばくは大丈夫ですか?
CT検査は単純撮影より被ばくが多いのは事実です。しかし、CT検査をはじめとした各放射線検査は、検査を受けることによって病気を見つける、病気の状況を把握する、病気を治す等の生命を守るための重要な利益があります。 各診療科の医師は被ばくによるリスクより利益が上回っていると判断した時のみ検査を行うのが原則となっています。 また、診療放射線技師は撮影ごとの被ばく線量低減に努めるよう徹底しています。
なぜ私の楓の木々の葉が黒回っている
造影剤の副作用はありますか?
造影剤を使用することによって、吐気やおう吐、皮膚の異常(かゆみ、湿疹など)、くしゃみなどの軽い副作用や、
まれに呼吸困難や血圧低下、意識喪失などの重い副作用が生じる可能性があります。
特に、アレルギー体質の方や気管支喘息の既往をお持ちの方は副作用が生じやすくなることが報告されています。
また、副作用はすぐに起こるものから、数日経ってから出現するものもあります。万一、上記の症状が現れた方は、
すぐにお知らせください。
副作用が心配な方は、事前に医師にご相談ください。
当院では、造影検査を受ける方全員に承諾書を書いて頂いています。
赤ちゃんがいるのですが、造影剤投与後に授乳しても大丈夫ですか?
CT検査やMRI検査で用いる造影剤については、日本の薬剤添付文書では、造影剤投与後に一定期間の授乳禁止を
勧めており、CT検査の造影剤では投与後48時間、MRI検査の造影剤では24時間は授乳を控えるように勧められています。 理由は、CT造影剤ではラット(ねずみの一種)の実験で造影剤が乳汁中に排泄されたこと、MRI造影剤ではヒト母乳中へ移行することが記載されています。
ただし、アメリカ放射線専門医学会やアメリカ小児科学会のどによると、CT造影剤、MRI造影剤はともに母乳を介して乳児の腸管から吸収される量はごく微量であり、 造影剤投与直後から授乳しても安全であると勧告しています。
妊娠中に造影剤を投与しても胎児への影響はありませんか?
CT検査やMRI検査で用いる造影剤については、妊婦に対する安全性は確立されておらず原則投与できません。
ただし、どうしても造影剤が必要な場合は総合的に患者さん(胎児)へのメリットがデメリットを上回ると判断された場合
のみ検査を実施することとなります。
妊娠中にエックス線検査を行っても胎児への影響はないでしょうか?
電気化学的疲労センサー
妊娠中にエックス線検査を受けた場合の胎児への影響は、胎児が直接エックス線を受けた場合に問題となります。
放射線によって胎児に影響が出るとされる線量(しきい線量)は100mGy(ミリグレイ)と言われています。
つまり、器官形成期の胎児が100mGy以上のエックス線を受けると何らかの形態異常が起こる可能性があります。
放射線診断での胎児の平均被ばく線量は、腹部単純撮影 1.4mGy、腹部単純CT 8.0mGy、骨盤単純CT 25.0mGy
などとなっており、このしきい線量100mGyより小さいため、通常日常的に行われているエックス線検査では、検査による被ばくが原因となって胎児に形態異常が発生することはないと考えられます。
また、統計学的には、妊娠1ヶ月での死産の恐れのある線量は100mGy、妊娠2〜3ヶ月での形態異常発生の恐れのある線量は100mGy、妊娠3〜4ヶ月での精神発達遅延の恐れのある線量は100〜200mGyとされています。
ただし、妊娠中の女性もしくは妊娠の可能性がある女性は、放射線検査実施の前に、医師、看護師や放射線技師に必ずその旨を申し出てください。 しきい線量以下とはいっても、胎児の被ばくについては考慮しなければなりません。 検査による胎児の被ばく量、検査の必要性を考慮し、総合的に患者さん(胎児)へのメリットがデメリットを上回ると判断された場合のみ検査を実施することになります。
授乳中に核医学検査を行うことになりましたが、検査後に授乳しても大丈夫ですか?
授乳中の方の検査の可否は、主治医と相談して決めることになっています。もし、検査を受ける場合は母乳に放射性物質が混入する可能性がありますので、一定期間授乳を控えていただく必要があります。
核医学検査(RI)を受ける方で授乳中の方は、事前に医師または放射線技師にご相談ください。
小さな子どもがいるのですが、核医学検査(RI)後に抱いても大丈夫ですか?
投与される医薬品の放射線は時間とともに自然に減衰して、短時間でほとんど消失します。
ごくわずかな量を使用しておりますので、患者様の被ばくによる影響や周りの人に与える影響もほとんど心配いりません。
ただし、検査当日は赤ちゃんや小さなお子様を抱く事はできるだけ控えていただくようにお願いしています。 また、妊娠中の方や妊娠の可能性のある方は、事前に医師または放射線技師に申し出てください。
放射性医薬品(RI)での副作用はありますか?
放射性医薬品による副作用はごくまれで、最近の調査では10万人あたりに3人未満と非常に少ないのが特徴です。
起こりうる副作用の症状は、吐気、めまい、気分不良、発疹などです。
検査後何か異常がありましたら当センターまでご連絡ください。
乳房撮影(マンモグラフィ)はどんな検査ですか?
乳房撮影は専用のX線装置で乳房を挟み、平らになるように機械で押さえながら(圧迫)撮影します。
圧迫により、乳房を少しでも薄くし、重なりをなくすことで、乳房の中がとてもよく見えるようになります。
さらに、被ばく線量も少なくすることができます。
圧迫の際には、多少の痛みを感じることがありますが、感じ方は人によって異なります。
また、リラックスすることによって痛みが緩和されることもあります。
良い乳房写真を得るためには、圧迫はどうしても必要なことです。
ほんの少しの間、ご協力お願いいたします。
閉所恐怖症なのですが、MRI検査などは受けることができますか?
ほとんどの検査は安心して検査を受けていただけます。
しかし、MRI検査は装置の内部が狭くなっていますので、圧迫感を感じることがあります。
また、RI検査の一部も装置を顔の前に近づけて検査するものもあります。
狭いところが苦手で心配な方は、検査前に担当技師までご相談ください。
-参考文献-
X線検査従事者のための被ばく説明ガイドブック:奈良県放射線技師会
あなたと患者のための放射線防護Q&A:医療科学社(草間朋子)
図解診療放射線技術実践ガイド:文光堂
妊婦と放射線:ICRP Pub.84
0 コメント:
コメントを投稿